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12/09/2021

No.0552 カーボンニュートラルの実現に向けて~ CO2分離回収に関する分析技術 ~

世界的な脱炭素社会に向け、CO2の排出と吸収をプラスマイナスゼロにするカーボンニュートラルは、さまざまな分野で重要視されている。特にCO2を回収・除去するネガティブエミッション技術は、カーボンニュートラルの実現に向けて必要不可欠である。当社では、市販装置がないCO2吸収量、吸収熱の測定装置を独自に組み上げ、目的に応じてカスタマイズして評価することが可能である。

CO2吸収量測定
~ 水へのDIPA添加の影響,温度・圧力依存性 ~
 
 

 
測定系に所定の圧力のCO2を導入し、試料容器の重量増分から、試料容器の空隙に存在する気体状態のCO2の量を差し引くことにより、試料液中に含まれるCO2量を求める。
 
  

  
   ● 水にDIPAを添加することで、CO2吸収量が飛躍的に向上。
   ● 実測値(プロット)は、文献値*(実線)と±10 %以内で一致。
*E. E. Isaacs et al., J. Chem. Eng. Data 22(1), 71-73 (1977).

CO2吸収熱測定

~ 30 %MDEA水溶液へのCO2吸収時の発熱量 ~
 

 
 ● 熱量計にシリンジポンプを独自に接続し、MDEAとCO2
   フローさせて測定(フローカロリメトリ法)。
 ● CO2の濃度上昇に伴い、発熱量が増加。

 
 ● CO2濃度の上昇とともに、MDEA 1 molあたりの発熱量は増加し、
   CO2 1 molあたりの発熱量はほぼ一定。
 ● 実測値は文献値と良く一致している。
‡ C. Mathonat et al., Fluid Phase Equilib. 140, 171-182 (1997).

                    

カテゴリー

自動車, 環境, 材料・素材

分類

燃焼生成ガス, 排ガス・排ガス触媒, 高分子材料