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01/28/2022

No.0580 硫化物系固体電解質の高精度組成分析

全固体電池に用いられる硫化物系固体電解質のバルク組成分析にはICP発光分光分析法(ICP-OES)が有用であるが、その分析結果の確からしさは測定のための前処理に大きく依存する。硫黄(S)は前処理における揮散損失や測定前の価数調節など分析に注意を要する元素であるが、当社では独自のノウハウに基づいた高確度なバルク組成分析が可能である。

P02356.pdf
P2S5の組成分析
硫化物系固体電解質の原料に用いられるP2S5について、アルカリおよび酸を用いた前処理を行い、試料組成を求めた。
             Sの揮散は抑制できるが、価数を調節しなければ大きな測定誤差
             独自のサンプリング方法を適用することで、酸分解によるSの揮散を抑制可能
 
ハロゲンや金属など組成に応じて最適な前処理方法を選択

Li6PS5Cl:アルジロダイト型硫化物系固体電解質の組成分析

アルジロダイト型硫化物系固体電解質(Li6PS5Cl)に方法①(アルカリ溶解+価数調節処理)を適用してICP-OESおよび原子吸光分析法(AAS)により測定し、SやClなどの酸成分の測定に汎用的なイオンクロマトグラフィー(IC)の結果と比較した。
 


カテゴリー

自動車, 電池, 材料・素材

分類

リチウムイオン電池, 金属・無機材料