12/27/2021
No.0564 γ線照射前後の材料劣化解析 ~HS-GC/MSを用いた揮発性成分分析~
γ線や電子線等を用いた滅菌は医薬品、医療材等を中心に利用されているが、「劣化」「着色」「異臭」「用途上好ましくない成分の発生」等が問題となる場合がある。その場合、滅菌前後の発生成分を評価することで、それらの問題解決へ繋がる情報を得ることができる。今回、γ線照射したPP製シリンジを加熱した際に発生する揮発性成分に着目し調査したので紹介する。
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γ線照射試料のヘッドスペース(HS)-GC/MS分析 |
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γ線照射試料(PP製シリンジ全体)を加熱(80 ℃)した際の揮発性成分分析
| 揮発性成分の内訳(照射直後:50 kGy)
<主な検出成分>
● 炭化水素・・・ポリマーの分解物
● アルデヒド、ケトン、カルボン酸・・・ポリマーの酸化分解物
● 溶媒・・・残存溶媒、製造~滅菌プロセスでの汚染 |
高分子材料・製品の長寿命化・安定化技術 西澤仁著(シーエムシー出版)から引用 |
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PP製シリンジの部材毎の揮発性成分分析