当社は、本年8月、中国に新会社　東麗分析技術開発（上海）有限公司（Toray Research Center (Shanghai) Co., Ltd. （略称：TRCS）「以下、TRCS」）を設立し、先端分析・評価業務を開始しました。
 　
　当社は、日本で40年に渡り、高度な分析技術で、先端材料・素材、半導体、ディスプレイ、電池、環境、医薬品・医療機器といった諸産業における研究・技術開発、製造時の工程トラブル原因解明の支援を行ってきました。年間取引は16,000件（取引先：1,500社）にのぼり、日本の多くの先端企業を支援させていただいています。

　近年は、高度な分析評価技術を強みに、中国国内のお客様の支援も行ってきましたが、日本の分析ラボでは、中国から日本への分析試料の輸送の問題(蓄電池や液体試料など）や、短納期で対応することが求められる分析（異物や欠点等の工程トラブル分析）に対応することが課題でした。TRCSは、中国国内で分析評価を行なうことにより、これらの問題・課題を一気に解決できると考えております。

　TRCSはこれまでお客様からのご要望が多かった分析ニーズにお応えし、現地の分析装置・機能の強化・拡充を図って参ります。また、解析力を強化し、単純な分析評価だけではなく、高度な分析・解析力を駆使したソリューション機能を強化してゆく計画です。東レリサーチセンターは、現地法人であるTRCSの利点を最大限に活用し、今後益々拡大する中国の先端分析需要にお応えし、中国での事業拡大を進めて参ります。