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2023年7月7日
先端分析装置の「機器利用サービス」を開始
~先端分析装置を分析専門スタッフと共にご利用いただけます~
当社は、本年7月より、当社で導入した最先端分析装置をお客様にもご利用いただける「機器利用サービス」を開始します。当社施設において、当社の専門スタッフとともに装置をご利用いただくもので、最初の対象機器として、最先端の原子分解能電子顕微鏡(原子分解能TEM/STEM※1および原子分解能SEM※2)装置Grand ARM™ Ⅱ(日本電子株式会社製)がご利用いただけることになりました。
 

 当社は1978年の設立以来、「高度な技術で社会に貢献する」という基本理念に基づき、半導体、ディスプレイ・電池、材料、環境、ライフサイエンス分野における「新製品・技術の創出」、「課題解決」の要請に対して、先端分析装置を駆使し、分析や物性解析による技術支援を行っています。
 日頃、お客様から、“自社での保有が難しいハイエンドまたは非汎用な装置での測定を自ら試してみたい”というご要望が多く、今回新たに、当社が保有する先端分析装置を当社スタッフと共にご利用いただける「機器利用サービス」を開始することになりました。当社の機器利用サービスの特徴は次の通りです;
・秘密保持下でのご利用が可能です。
・当社の分析専門スタッフが立ち合い、オペレーションを支援します。
・即日、データをお持ち帰りいただけます。

 本サービスの対象として、当社滋賀事業所(大津市)内のオープンラボ「先端分析プラットフォーム」に設置した最先端の原子分解能顕微鏡であるGrand ARM™ Ⅱ(日本電子製)をご利用いただけます。Grand ARM™ Ⅱは世界最高レベルの空間分解能(約 0.05 nm)を有しており、物質を構成する原子の配列を直接観察することが可能です。観察時に照射する電子線照射量を下げても鮮明な像を得られる機能を搭載していることなど、数多くの機能を保有する最新鋭機です。

 今後、Grand ARM™ Ⅱに加えて、最先端の分析装置を機器利用サービスに追加していく予定です。お客様の製品開発や課題解決にぜひご活用ください。

<ご参考>
株式会社東レリサーチセンターの概要
1.所在地: 東京都中央区日本橋本町一丁目1番1号
2.代表者: 代表取締役社長 吉川 正信
3.資本構成: 東レ株式会社 100%
4.事業内容: 受託分析・評価、受託調査、教育、製品販売

【用語説明】
※1)TEM(Transmission Electron Microscope、透過型電子顕微鏡)/STEM(Scanning Transmission electron microscope、走査透過型電子顕微鏡):
薄片化した試料に電子線を照射し、透過した電子線を結像させる装置または手法。TEMでは、平行に近い電子線を試料全面に照射し、透過した電子(投影像)を下方の電磁レンズで拡大して像を形成する。主に形状、結晶性に起因した像を観察できるのが特長である。一方、STEMは、細く絞られた電子線を試料上で走査し、各点における透過電子を検出し像を形成する。近年では、この電子線プローブを原子レベル(0.1 nmφ以下)まで電子線を細く絞ることが可能であり、原子列一つ一つを直視した観察や分析が可能である。拡大像に限らず、電子回折図形を使った結晶構造解析や分光機器と組み合わせた元素分析なども可能である。当装置では、TEMとSTEMを切り替えることができ、各々に球面収差補正機能(Csコレクター器)を搭載したダブルコレクター機となっている。

※2)SEM(Scanning Electron Microscope):
電子レンズを使って電子線を微小径に集束し、試料上に照射する際、この入射電子ビームを試料上に走査させ、試料から放出される2次電子あるいは反射電子を検出することで像を得る電子顕微鏡。


【本サービスのお問い合わせ先】

本プレスリリースの内容に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
(土曜日・日曜日・祝日・当社指定の休業日を除く)
 
株式会社東レリサーチセンター
機器利用ご相談窓口

営業部門 担当:加藤 淳
TEL:03-3245-5665
E-mail:jun.kato.t7[a]trc.toray

営業部門 担当:松脇 右京
TEL:052-571-5510
E-mail:ukyo.matsuwaki.n4[a]trc.toray

技術開発企画部 担当:村上 昌孝
TEL:077-510-9107
E-mail:masataka.murakami.v8[a]trc.toray

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