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2017年2月9日
東レリサーチセンター
Photo electron Soul社との技術・事業における協業を開始しました
~ 従来では実現不可能な微細観測技術の実証へ ~

 

【概要】

 株式会社東レリサーチセンター(所在地:東京都中央区日本橋本町一丁目1番1号、社長:川村邦昭)は、株式会社Photo electron Soul(所在地:愛知県名古屋市、社長:鈴木孝征)と、半導体フォトカソード電子ビームによる微細観測の実証、およびその事業開発に向け、共同研究契約を締結しました。
 本共同研究により、従来では実施困難であった微細観測を可能とする技術を実証します。また、得られた成果に基づき、Photo electron Soulは成長性の高いマーケット向けの機器開発を進め、東レリサーチセンターは新規性および競争力の高いサービスラインナップを新たに創出することを目指します。

1.協業の目的
 先端材料や電子デバイス、医療・ライフサイエンスなどが急速に発展する中、ナノレベルでの微細観測へのニーズも高度化が進み、今後もますます進行していくものと予想されます。
 このような中、両者の協業により、従来技術では解決が不可能な様々なニーズにお応えできる、新たな微細観測技術の実証を進めるとともに、その事業開発に取り組みます。
 本技術および事業が確立された暁には、当該観察技術を適用することで、より安全・高効率な高機能電池材料の開発や、タンパク質の相互作用や三次元立体構造解析による創薬プロセスの短縮などにつながることが期待され、産業界の発展に大きく資するものと考えております。

2.協業の内容
 Photo electron Soulは、半導体フォトカソード技術(電子ビーム生成技術)に大きな強みを持つ世界で唯一の企業です。一方、東レリサーチセンターは、極めて高い分析技術を有する国内有数の受託分析サービス企業です。
 この両者が、半導体フォトカソード技術を電子顕微鏡に適用し、各種試料に対して微細観測を進めます。これにより、ナノレベルでの微細世界において、動的な構造の時間分解観察や、電子ビーム照射の損傷を受けやすい材料の形態観察・組成分析などを可能とする技術の実証を行います。
 また、東レリサーチセンターは、3,000を超える企業・研究機関の顧客を有し、マーケットニーズを熟知しています。一連の実証は、これを反映した事業性・成長性の高い分野や観測対象において進めていきます。これにより、Photo electron Soulは成長性の高いマーケット向けの装置開発を進めるとともに、東レリサーチセンターは新規性と競争力の高いサービスラインナップを新たに創出することを目指します。


株式会社Photo electron Soul
の役割
 半導体フォトカソード技術に基づく電子ビーム生成システムを開発し、電子顕微鏡へ適用します。また、成長性の高いマーケット向けの装置開発を進め、従来では解決が不可能であった研究開発や製造の現場における課題解決を目指します。
株式会社東レリサーチセンター
の役割
 微細観測に最適な試料加工、測定条件の最適化等を実施し、分析技術を開発します。また、マーケットから求められる必要スペックの想定と開発装置のテストを通じ、装置開発へフィードバックを行います。さらに、新規性および競争力の高いサービスラインナップの創出を目指します。
 
■株式会社Photo electron Soulの概要
 お問合せ先
名 称
株式会社Photo electron Soul株式会社Photo electron Soul
URL: http://www.photoelectronsoul.com/
TEL: 052-712-1238
担当: 取締役(経営企画担当) 田村逸郎
所在地
名古屋市千種区不老町 名古屋大学
インキュベーション施設1階
事業内容
電子ビーム発生装置及び素子の
研究、開発、製造及び販売など
資本金
1億250万円(資本準備金含む)
設 立
2015年7月1日