02/14/2023
No.0647 イメージングを活用した異物のEPMA状態分析
EPMAは微小部の元素分析に最適な手法であり、イメージング機能においては成分分布を確認するだけではなく、化合物の化学結合状態を反映した状態マップを取得することも可能である。
ここでは医薬品に発生した金属異物の状態分析事例を紹介する。
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錠剤異物の外観と [混入経路] |
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⇒ SEM像から、異物の混入は経路③と推定される
⇒ 異物はFe系異物と判明した
⇒ Oの分布からでは酸化度合いは判断できない |
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Feのスペクトル解析
詳細なスペクトル解析により、Feの価数評価も可能 | |
Fe L線スペクトル | |
・ FeのL線には化学結合状態が反映される。Lβ/Lα強度比が
1/3以上で酸化物と判定される。(金属の強度比は1/5程度) |
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Feの状態マップ
* 状態マップのコントラストから、金属 or 酸化物の状態を推定できる |
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⇒ EPMAでは元素マップだけでなく、化学結合状態を反映した状態マップが取得可能である |
カテゴリー
ライフサイエンス , 医薬
分類
診断薬・検査機器・バイオセンサ, 創薬研究支援, 異物