09/25/2014
No.0062 GDMSによる太陽電池用シリコンの不純物分析
太陽電池用シリコンの不純物は、発電効率に直接影響することから重要な管理項目になっています。GDMS は、固体試料中の不純物元素を、直接、高感度に一斉分析できる手法です。その利点を活かし、太陽電池用シリコンの不純物分析に適用した事例を紹介します。
GDMSによるシリコン中不純物の一斉分析
Table 1 Comparison of elemental contents obtained by GDMS and ICP-MS for a silicon sample.
GDMSでは、主成分元素と目的元素のイオン強度比を、相対感度係数(RSF)で補正して半定量値を算出します。RSF補正によるGDMSの半定量値はICP-MSによる定量値とよく一致しています。
GDMSによる炭素、酸素の分析
Fig.1 GDMS calibration curves for carbon and oxygen in silicon using the pin sample cell.
GDMSで試料中のC、Oを精度良く測定するためには、放電ガスに含まれる不純物や大気成分由来のバックグラウンド補正が必要です。FZシリコンを用いたバックグラウンド補正法により、ppmレベルの検出限界で測定可能であることが確認されました。
GDMSにより、金属、ドーパント、C、Oを含めたシリコン中の全元素の一斉分析が可能です。