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11/23/2022

No.0631 NanoSIMSによる微小粉末の不純物濃度評価

 材料中に含まれる微量元素が材料の特性に影響を及ぼす場合があり、微量元素の濃度レベルを把握することは材料開発において重要である。SIMS(二次イオン質量分析法)は微量元素の評価における代表的な手法であるが、従来装置では微小領域(<10 μm)の評価は困難である。最新の装置であるNanoSIMSの高い空間分解能を生かし、微小粉末における微量元素の濃度を評価した事例を紹介する。

NanoSIMS(バルク分析)およびTOF-SIMS
 

*    高質量分解能モード (質量分解能と空間分解能はトレードオフ)
**元素数、組合せの制限有
・ 微小領域(<10 μm)の微量元素分析手法
 NanoSIMS, TOF-SIMS(高空間分解能モード)
 
        

粉末中の不純物濃度評価

評価事例:SiO2粉末2種中のAl濃度評価(粉末断面より評価)
 SiO2粉末断面のSi二次イオン像 [分析位置:赤枠、分析サイズ:5×5 μm2]              SiO2粉末中Al濃度の比較
Si中不純物の代表的な元素の検出下限値 [バルク分析]

※ 粒子のサイズ、粒子周囲の元素分布、測定条件等により変動します。
上記以外の元素も定量分析が可能です。

   ・ 数 μmφ程度の粒子から分析が可能
   ・ 様々な材料での分析が可能
     ※ 定量には標準試料が必要 → 多種多様の標準試料をご用意しております。
   ・ 粒子内の特定の箇所を狙うことも可能
   ・ 大気成分元素(H, C, O等)も分析が可能


カテゴリー

材料・素材, 半導体・実装

分類

金属・無機材料, 電子・機能性材料, パワーデバイス・ディスクリートデバイス, イオン注入