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09/29/2014

No.0118 LCとMALDI-MSによるフィルム中の添加剤分析

フィルム中の添加剤分析には一般的にHPLC/UVやLC/MS測定が用いられるが、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)などの一部の添加剤は、特徴的なUV吸収を持たない、高分子量であるためにLC/MSで検出できないなどの問題があり、そのためHPLC(GPC)分取および分取物の各種測定を行う必要があった。今回は、最近導入された自動分取装置を用いて、LCで微量分取してオフラインでMALDI-MS測定を行う新しい分析手法を紹介する。

装置構成図



分子量分布の広いポリマーや複雑な混合物の分析に有効
写真ご提供:株式会社島津製作所様


モデル試料

モデル試料

モデル試料の組成

モデル試料の組成

試料全体のMALDI-MS測定

マトリックス試薬:ジスラ-ル

< Mass spectrum of model sample >

< Mass spectrum of model sample >


試料全体では、イオン化しやすい酸化防止剤由来のピークは観測されたが、HALSはイオン化しにくく分布を有するために検出が困難であった。

GPC分取物のMALDI-MS測定

< GPC chromatogram of model sample >

< GPC chromatogram of model sample >

自動分取装置を用いてクロマトグラムのピークトップを分取しMALDI-MS測定を行った。分離されているため、各成分のイオン化のしやすさに関係なく検出できた。

< Mass spectra of GPC fractions >

< Mass spectra of GPC fractions >

分析機能と原理


カテゴリー

材料・素材

分類

高分子材料