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07/14/2016

No.0305 Cuゼオライトの高温 in situ ESR測定

Cu担持ゼオライトSCR触媒では、Cuの活性サイト(Cu2+,Cu+,[Cu-O-Cu]2+,CuOやCu2Oのクラスターなど)が反応に関与すると考えられているが、脱水によりCuの状態が変化するため、ESR法を用いてCu2+の熱的挙動を調べることは重要である。

高温装置の概略図

高温装置の概略図

Fig.1 CuゼオライトのESRスペクトル

Fig.1 CuゼオライトのESRスペクトル

  

  

Fig.2 孤立して存在するCu2+量

Fig.2 孤立して存在するCu2+量

CuゼオライトのESR分析では、孤立して存在するCu2+の量及び配位状態に関する情報が得られる。

 Fig.1に示す試料では、200℃付近までは水が配位したCu2+(等方的な1本線の信号)が主体であるが、250℃付近から脱水が顕著になりCu2+のゼオライト骨格への配位(異方的な信号への変化)が見られる。
 Fig.2より、孤立して存在するCu2+量の減少が見られており、脱水によりESR不活性なCu+や2量体[Cu-O-Cu]2+などが生成している可能性が考えられる。


分析機能と原理


カテゴリー

自動車, 環境, 材料・素材

分類

排ガス・排ガス触媒, 光触媒・触媒