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10/31/2019

No.0379 再生医療産業化に向けた分析技術 ~足場材の構造評価~

アルギン酸はインジェクタブルゲル、バイオ3Dプリンタなど再生医療分野への用途展開が期待される材料である。ゲルの力学・構造的特性やゲル化メカニズムの把握・理解は、さらなる高機能ゲルの研究開発や多様な用途展開にとって重要なアプローチである。

アルギン酸について

アルギン酸はCa2+など2価イオンと相互作用しゲル化する。
また、アルギン酸はマンヌロン酸(M)とグルロン酸(G)の2種類のウロン酸から構成され、M/G比によってゲル特性が異なることが知られている。

水溶液-ゲル化過程のメカニズム解析

Fig.1 水溶液-ゲル化過程における各種構造・運動性パラメータの変化
G-richとM-richでゲル物性差の起源となる明瞭な差異を確認(形態、ゲル化挙動)

Fig.2 多角的分析から推定されるアルギン酸の水溶液-ゲル化メカニズム
材料、用途ごとに必要な機能は変化するため、多角的な分析による特性評価が重要である。機能・特性が発現するメカニズムを詳細に理解することで、さらなる材料の開発や用途展開への指針が得られる。

カテゴリー

ライフサイエンス

分類

医療機器・医療材料, 再生医療/培養装置・培地・試薬