TPD-TOFMSによる加熱発生ガスのオンライン測定～官能基、反応解析などへの適用～

12/01/2021

No.0546 TPD-TOFMSによる加熱発生ガスのオンライン測定～官能基、反応解析などへの適用～

高分解能の時間飛行型質量分析計（TOFMS）に温度制御可能な加熱炉を接続させたTPD-TOFMS装置を開発した。従来装置の質量分解能では分離困難であった成分（例えばCOとN₂）の分離定量や精密質量数からの組成式の正確な推定が可能となった。本装置は材料中の官能基に関する情報の取得や化学反応解析にも有用である。


TPD-TOFMS^*について
* Temperature Programmed Desorption-Time of Flight Mass Spectrometry

加熱時の発生ガスを質量分析計によりリアルタイムで検出する。ガスの定性・定量に加えて発生速度の温度依存性も把握できる。 ◎大きい試料も対応_{（～10×10×20 mm）}◎無機、有機ガスも同時検出

検出器（MS）に高分解能TOFMSを用いることで発生ガスのより詳細な定性と定量が可能となった。

熱処理後のポリアクリロニトリル（PAN）の測定

PANを空気下で熱処理した試料を調製、測定を行った。


CO、CO₂、N₂の発生挙動に着目　　　　　　　　　　　　　　　1.5倍拡大	⇒ 従来装置では困難であったCOとN₂の分離定量を　高質量分解能により実現 ⇒ 精密質量数から各組成式を正確に推定


⇒ 発生温度より、上記官能基の存在を示唆	⇒ 発生量から官能基の多少関係の推定も可能

Ref.1）K. Nukada etc., Kobunshi, 23, No.267, 445-463 (1974). 　 Ref.2）H. Takagi, TANSO 2009, No.237, 67-71.

カテゴリー

材料・素材

分類

加熱発生ガス

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No.0546 TPD-TOFMSによる加熱発生ガスのオンライン測定 ～官能基、反応解析などへの適用～

No.0546 TPD-TOFMSによる加熱発生ガスのオンライン測定～官能基、反応解析などへの適用～