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03/22/2022

No.0589 NanoESI-MS/MSによる分子間相互作用の新規評価

分子間、分子ー原子間の相互作用は、時として製品の性能や品質に大きな影響を与えることから、相互作用の評価は製品開発やトラブル解決に有効な手段となる。当社ではNanoESI-MS/MSを用いて実試料で相互作用を測定できる新手法を開発した。ここではその評価事例を紹介する。

P02367.pdf
相互作用を評価する原理
NanoESIは非常にソフトなイオン化法、
不安定な化合物でもイオン化可能。
NanoESI-MSでの検出対象イオンを不活性ガスと
衝突させる。
MS/MSにてCE値の増加により対象イオンを
解離させ、相互作用を解消する。
 
 
NanoESI Chip
 
Collision Energy (CE)
 
MS/MSスペクトル

評価事例  相互作用の評価結果&量子化学計算による検証
【 対象:銀-アミン錯体 】
銀ナノ粒子インクの製造原料である銀-アミン錯体において、Ag+とアミンの相互作用の強さが製品の導電性に大きく寄与する。
相互作用バランスの良い構造の理解が重要となる。
 
単座配位子錯体
・ Ag-PA  (Pentylamine, Ag-C5H13N) 
・ Ag-DA (Dodecylamine, Ag-C12H27N)
多座配位子錯体
・ Ag-TETA (Ag-C6H18N4)
・ Ag-PEHA (Ag-C10H28N6)

TETA: Triethylenetetramine
PEHA: Pentaethylenehexamine
 

評価結果に関する考察


カテゴリー

自動車, IT機器, 環境, 材料・素材, 半導体・実装, ライフサイエンス

分類

有機ELディスプレイ, 排ガス・排ガス触媒, 光触媒・触媒, 高分子材料, 有機材料・化成品, 有機トランジスタ, 診断薬・検査機器・バイオセンサ