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01/12/2024

No.0687 XAFSによる培養細胞に含まれる鉄の価数評価

生体内の鉄は、価数が変化することで様々な生体反応を媒介する。生体試料の鉄の観察には蛍光顕微鏡が用いられているが、主にFe2+の観察となる。 XAFSは生体試料への適用事例は少ないが、Fe2+とFe3+の判別が可能である。今回、 培養細胞に含まれる鉄をXAFSで評価した事例を示す。

P02538.pdf
試料作製
CHO-K1細胞(チャイニーズハムスター卵巣細胞)
 

蛍光顕微鏡観察

✓ 高感度な手法だが、観察はFe2+に限定

XAFS分析

・ 価数の判別、割合算出が可能
・ 大気圧環境・湿潤状態で測定可能
・ 微量な鉄を検出可能(検出下限10 ppm程度)
✓ 鉄添加処理のCHO-K1細胞は、未処理よりもFe2+とFe3+の量が増加(添加処理によって取り込まれた鉄は、細胞内で一部がFe3+に変換されて
  いる可能性)
✓ 鉄の細胞内挙動解明への貢献を期待
  


カテゴリー

ライフサイエンス , 医薬

分類

再生医療/培養装置・培地・試薬, 診断薬・検査機器・バイオセンサ, 創薬研究支援