close

06/09/2015

No.0240 X線回折による高分子材料の微細構造評価(マッピング分析)

微小部(最小径30 μmφ)X線回折法によるマッピング測定を行うことにより、高分子材料の結晶配向や結晶性の位置依存性を評価できる。材料特性(強度、耐熱性、割れやすさ、など)に寄与する結晶構造を把握することにより、成形プロセスの改善やトラブル要因の解明に役に立つ。

●ポリプロピレン(PP)成形品のマッピング測定と結晶配向解析

試料:ポリプロピレン製チューブのキャップ 試料断面を作製し、横500 μm、縦200 μmステップでX線照射位置を動かしながら広角X線回折を測定した。(※最小ビーム径(位置分解能):30 μmφ)

 

 

 

 

 

 

●ポリプロピレン(PP)成形品の構造分布

 

 

射出成形過程での樹脂流れ・温度分布を反映して分子鎖の向き、結晶配向度が試料の場所によって異なっている。
一般に結晶配向・結晶性が高く、分子鎖の向きが急激に変化している箇所が割れやすく、材料の割れなどの原因解明に有効である。

 



分析機能と原理


カテゴリー

材料・素材

分類

高分子材料