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10/02/2014

No.0155 ナノダイヤの形態・構造解析

ナノダイヤは超精密研磨低砥粒やプラスティック、樹脂、ガラス、セラミックス、金属、合金などの強化成分としても期待されている。ここでは、ナノダイヤの性質に繋がる形態・構造解析例について紹介する。

単結晶(<50nm)
パウダー(<150nm)
クラスター(<10nm)
多結晶(<30nm)

単結晶、パウダー、多結晶は不定形で、クラスターは円形状である。


粒度解析(動的光散乱法)

粒度解析(動的光散乱法)


平均粒径(nm) TEM観察結果より、液中では凝集体として存在していることがわかる。エタノールより水中での分散性が良いことを確認できる。

水中
エタノール中
単結晶
61
85
パウダー
129
130
クラスター
116
476
多結晶
67
81


X線回折

X線回折


結晶サイズ(nm)
単結晶
17.1
パウダー
18.6
クラスター
5.4
多結晶
7.4


固体NMR

固体NMR


ラマン分光

ラマン分光


X線
(ダイヤ由来の回折ピークより)
NMR
(ピーク幅より)
ラマン
(ダイヤ由来のピークより)
単結晶
回折ピークが強く、
結晶性は高い
結晶性は高い
結晶性は高い
パウダー
結晶性の高い成分
+欠陥由来成分
結晶性の高い成分
+アモルファス成分
アモルファス成分
(sp2骨格)が存在
クラスター
結晶性は少し低い
結晶性は少し低い、
欠陥構造あり
結晶性は少し低い
多結晶
結晶性は低い
結晶性は低い、
欠陥構造あり
結晶性は低い



いずれの手法でも結晶性、欠陥構造の有無を議論できる。X線回折では、結晶子サイズも算出できる。不純物の評価は固体NMR、ラマンが有効である。

分析機能と原理


カテゴリー

材料・素材

分類

ナノ材料