08/07/2020
No.0426 LC/HRMSnを用いた各種雰囲気で加熱したOLED材料中微量劣化不純物の構造解析
有機EL素子材料は、長寿命化や高信頼性のために高純度の品質が要求されるため、微量不純物の評価が必須である。LC(液体クロマトグラフィー)で成分分離した後、高質量分解能(High Resolution)の多段MS(MSn)でスペクトルデータ取得することで、有機微量不純物の組成式推定の高精度化、部分構造の詳細な解釈が可能になった。
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目的 |
真空加熱蒸着時の品質評価への応用を最終目標として、LC/HRMSnを用いた加熱雰囲気による有機EL素子材料ごとの分解生成物の特徴づけを行い、 基礎的知見を得る。 |
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実験方法
①ジ(2-ナフチル)アントラセン ②トリ(9H-カルバゾール-9-イル)-トリアジン
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| a. He流通雰囲気
b. H2O含有He雰囲気
【加温条件】
RT → 500℃ (20℃/min) |
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LC/UV測定結果
LC/UVクロマトグラムの試料間比較(254nm) |
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①ジ(2-ナフチル)アントラセン
▼ He雰囲気下加熱により、分解もしくは系外への放出(昇華)が起こっている不純物 |
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②トリ(9H-カルバゾール-9-イル)-トリアジン
▼ 水含有He雰囲気下加熱により生成した不純物 |
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LC/HRMSn結果
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不純物ピークBのマススペクトル |
炭化水素系材料はHe流通下加熱により不純物が低減しているのに対して、カルバゾール基を含むヘテロ元素骨格の材料は、水分含有環境での加熱により、カルバゾール基が分解した不純物が生成していた。
分析機能と原理
カテゴリー
IT機器, 材料・素材
分類
有機ELディスプレイ, 高分子材料, 有機材料・化成品