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09/08/2022

No.0620 リサイクル材の分析 ~ガラス繊維強化ナイロンの強度低下要因解析~

リサイクル材を使用する場合、ポリマーの変性や異物の混入等により、成形品強度低下や外観不良、成形不良等が生じる可能性がある。今回、ガラス繊維強化ナイロンのリサイクル材を使用した際に、バージン材に比較して、引張強度が低下した要因を調べたので、その事例を紹介する。

P02400.pdf
試料
■ ガラス繊維(GF)強化ナイロン

繊維強化複合材料の強度影響因子

■ Fukuda-Chouの引張強度予測理論式

繊維およびマトリックス樹脂の強度

■ ナノインデンテーション
複数個所の測定を行い、弾性率の平均値を算出

 ✔ 繊維、樹脂ともに強度に大きな違いはなし

繊維の配向評価

■ X線CT
三次元形態を取得し、GF1本毎の配向テンソル*を算出して立体像で表示
 

 ✔ 配向に大きな違いなし               * 曲率も考慮して、GF1本を集合体とみなして計算

繊維長の評価リサイクル材A表面の観察
■ GF抽出+顕微鏡観察
ナイロンを溶媒で除去後、GFを顕微鏡観察し、繊維長を算出
■ SEM観察
短繊維化したリサイクル材AのGF表面のSEM観察を実施
 

カテゴリー

自動車, 材料・素材

分類

高分子材料, 複合材料