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09/22/2014

No.0018 結晶欠陥

カソードルミネッセンス(CL)法を用いた点欠陥評価

カソードルミネッセンス(CL)法により、Si中の結晶欠陥の評価を行うことができる。特に、TEMでは評価が難しい点欠陥の評価に有効である。発光線のエネルギー位置(波長位置)から欠陥の状態についての情報が得られ、強度から欠陥量に関する情報が得られる。

IGBT素子のn層およびp基板層のCLスペクトル


TEM法による結晶欠陥評価

パワーデバイスでは、トレンチ加工時のエッチングダメージや応力起因の結晶欠陥発生、イオン注入プロセスで生じた結晶欠陥などが素子の耐圧不良、オン抵抗の増大等に影響する。このような欠陥評価にはTEM法が有効である。下図は、IGBT中に発生したイオン注入に関係する結晶欠陥の観察例である。発生場所と欠陥の程度から、直ちに電気特性に影響を及ぼすものではないと考えられるが、素子の信頼性を考える上では考慮すべき事象であると考えられる。

IGBT素子エミッタ付近の結晶欠陥の観察例

IGBT素子エミッタ付近の結晶欠陥の観察例

IGBT素子コレクタ付近の結晶欠陥とアロイスパイクの観察例

IGBT素子コレクタ付近の結晶欠陥とアロイスパイクの観察例



分析機能と原理


カテゴリー

半導体・実装

分類

パワーデバイス・ディスクリートデバイス