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04/04/2022

No.0594 プラズマ処理後のシリコン基板表面の分析 ~シラノール基の定量と経時変化~

様々な材料の表面改質や表面洗浄のために施されるプラズマ処理による変化は、ごく表面に限られていることが多い。プラズマ処理による変化を調べるためにはXPSが有効であり、化学修飾法を併用すると、より詳細な官能基の比較分析も可能となる。プラズマ処理前後のSi基板のXPS分析事例を紹介する。

P02317.pdf
分析試料
Si基板(自然酸化膜付き)
 ・ 未処理
 ・ Arプラズマ処理:処理当日、1日後、3日後
※シラン処理は、当社が特許を取得しています(特開2017-198458)。
 
   プラズマ処理によるSi基板表面の元素組成や化学状態の変化と、それらの経時による変化をXPSにより調べる。

元素組成および化学状態

シラノール基量

 
プラズマ処理による変化 】
酸素の増加(SiO2などの生成)と炭素の減少
シラノール基の増加
 
経時変化 】
本プラズマ処理条件の場合、処理当日~3日後の間で、元素組成、化学状態、SiOH基量に顕著な変化は認められなかった。
※プラズマ処理の条件により、元素組成や化学状態に経時変化が生じることがある。
  当社独自のシラン処理を用いたXPS分析により、プラズマなどの表面処理に伴う最表面のシラノール基の定量評価(相対値)が可能です。
  また、分析までのスケジュールのご相談なども可能です。


カテゴリー

材料・素材, 半導体・実装

分類

金属・無機材料, 実装・パッケージング