06/09/2015
No.0241 粉体の粒径分布、濡れ性に関する分析技術
粉体の粒径分布測定では、粒径および分布幅を考慮し、最適手法を選択する必要がある。粉体の分散性を把握するには、粒径分布に加え粒子-溶媒相互作用(濡れ性等)評価が必要であり、浸漬熱測定から粒子表面-溶媒の相互作用エネルギーに関する情報を得ることができる。
●粒径分布、濡れ性に関する分析メニュー
●粒径分布測定手法の適用範囲と特長
各手法に対象範囲があり、最適な手法を選択する必要がある。
●アルミナ粒子の粒径分布曲線
平均粒径が同程度の試料でも、粒径分布が異なる場合がある。
フィラー添加による性能向上、フィルターサイズ選定などに際し、
平均値だけでなく、粒径分布を正確に把握しておくことが重要である。
2種のアルミナ粉体の粒径分布曲線
●ポリスチレン粒子の平均粒径の粒子濃度依存性
動的光散乱法を用いれば、幅広い濃度(無色透明な希薄溶液~懸濁液)中の
サブミクロン以下微粒子の粒径分布が測定可能である。
●各種分散媒中での酸化チタンの粒径分布と濡れ性の関係
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各種分散媒中で凝集物粒径を評価した例である。粒子と分散媒の正電反発力や濡れ性の違いを反映して、粒子の凝集状態が大きく異なる。
「エタノール」、「デカン」について、浸漬熱測定で濡れ性評価した結果を右図に示す。 | 凝集物粒径が小さい分散媒の方が発熱量が大きく、濡れ性の良さを反映していると判断される。浸漬熱測定により、粒子表面と溶媒の相互作用エネルギーに関する情報を得ることが可能である。 |
分析機能と原理
カテゴリー
材料・素材
分類
高分子材料