05/11/2020
No.0404 食品の機械的特性を知る
-テクスチャーアナライザーを用いて -
固体~半固体の食品では食べ心地(咀嚼、嚥下等)が重要視される。しかし、食品を構成する成分は多岐にわたることから食感を表す機械的特性は複雑であることが予想される。本資料ではそれらを定量化するために様々な食品に対して機械的特性を調べた事例を紹介する。
テクスチャーアナライザーの装置概要
|
|
|
チーズの引張測定 |
|
|
普通のスライスチーズは伸長変形に対してすぐに破断する。
一方、増粘多糖類含有のスライスチーズはその2倍伸長しており、増粘多糖類の効果により伸びやすい性質が発現していることがわかる。 |
|
カップ入りデザートの突刺し・引き抜き測定 |
|
|
①圧縮方向に20mm変位
スプーン突刺しや口腔内での脆さを模擬する。ヨーグルトは潰れやすい、コーヒーゼリーは潰れにくい傾向にあるといえる。 |
②引張方向に20mm変位
プリンやヨーグルトは引き抜き時にも荷重を検出。スプーンや口腔内への付着性が高いことが示唆される。 |
参考文献 川端晶子、食品物性学<レオロジーとテクスチャー>、建帛社(2016) |
|
|
ヨーグルトは経時により成分が分離していくことで
①圧縮方向に20mm変位 突刺し時には脆く崩れやすくなる
②引張方向に20mm変位 引抜時に付着性が小さくなることが示唆される。 |
|
|
カテゴリー
材料・素材, ライフサイエンス
分類
有機材料・化成品, 医療機器・医療材料, 再生医療/培養装置・培地・試薬, 脂質, 割れ