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09/29/2023

No.0637 薬物内包リポソーム粒子のクライオTEM-液中AFM解析

薬物送達のメカニズムを解明するうえで、薬物を内包するキャリアの評価は重要な課題である。

この評価手法として、クライオTEM観察ではリポソームの内包薬物を可視化することができる。
また、液中AFM観察を実施し、フォースカーブ解析によりベシクル強度を評価することも可能である。


P02405.pdf
ドキソルビシン(抗がん剤)内包リポソームのクライオTEM観察
・内包前のリポソームは平均粒径79.8 nmの球形
・内包後は平均長径91.8 nm、平均短径74.1 nmの楕円形
 (平均アスペクト比1.24)に変化し、内部に棒状粒子が存在。
・棒状粒子は50 nm間隔で結晶縞が観察されており、提案されている構造モデルと一致する観察結果。

液中AFMを用いたクロドロン酸内包リポソームの形態観察およびベシクル強度評価

 
・内包前後のリポソームは80~150 nm程度であり、内包有無による粒子径の差異は無し。
・クロドロン酸内包リポソームの方が高弾性率であり、内包によりリポソームのベシクル強度が上昇



カテゴリー

ライフサイエンス , 医薬, バイオ

分類

高分子材料, 再生医療/培養装置・培地・試薬, 創薬研究支援, バイオ医薬品, 薬物動態, 安定性試験, 脂質