10/07/2014
No.0209 細胞増殖活性評価(癌抗体医薬ターゲット分子Her2/neuを例として)
抗体医薬を含む抗癌剤スクリーニング法の一つとして、癌細胞増殖阻害試験がある。この方法では、ヒト由来癌細胞株の増殖阻害試験を行い、抗がん薬剤がどの程度有効性を示すか測定することを可能にする。また、抗薬物抗体の中でも中和活性がある抗体や中和活性がない抗体の評価にも有用である。
CytoTiter-Glo reagent datasheetより転載
www.promega.com
実施例1:抗Her2/neu抗体による癌細胞増殖阻害効果について検討した
384ウェル白マイクロプレートに癌細胞株を播種 |
| ↓24時間培養(37℃ , 5% CO2) |
抗Her2/neu抗体を添加 (1 μg/mL)
および抗Her2/neu抗体に対する中和抗体添加 (5 μg/mL) |
| ↓96時間培養(37℃, 5% CO2) |
細胞増殖率を測定 |
使用細胞株:ヒト乳癌細胞株MDA-MB-453
(理研細胞バンクより入手)
抗Her2/neu抗体 | - | + | + |
コントロール抗体 | - | + | - |
中和抗体 | - | - | + |
ヒト乳癌細胞株は、抗Her2/neu抗体存在下で生細胞由来ATP量の低下すなわち細胞増殖抑制効果を示し、抗Her2/neu抗体に対する中和抗体存在下で薬効が低下した。
カテゴリー
ライフサイエンス , バイオ
分類
セルベースアッセイ(CBA)