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09/04/2015

No.0261 樹脂が剥がれてしまったら・・・

密着不良・剥がれにはいくつかのパターンが存在します。

まずは、起こっている現象が何に当てはまるかで解決の糸口を探ることが重要です。
どの剥離モードであるのか形態観察し、実績を活かした適切なアプローチ方法の提案を致します。

界面剥離やハジキ?
 → 被着体の表面汚染やブリードアウト、異物の存在の可能性
 ・表面汚染物(付着物)の存在
 ・成形品表面の離型剤の残渣
 ・樹脂内部からの添加剤、オリゴマーのブリードアウト
 ・異物や空隙(空気の噛みこみ、脱ガス)の存在
 ・表面処理(洗浄、コロナ処理、プラズマ処理など)の不足や
  過剰(脆性層の発生)等
検証:TOF-SIMS, XPS, FT-IR, 顕微IR, 接触角, SEMなどによる
   汚染や異物の確認

高分子材料の破壊?
 → 高分子材料自身の劣化の可能性
 ・加水分解しやすい化学結合をもつ樹脂であるか?
 ・反応性の高い金属と接していたか?
 ・使用状況はどうか(熱、紫外線、酸素、水、酸、
  アルカリの存在等?)
 ・オゾンを発生させるような電子機器周辺で使用していたか?
検証:FT-IR, NMR, XPS, GPC, 発生ガス分析などによる
   劣化の確認

界面破壊・凝集破壊?
 高分子自身に劣化が認められない場合
 → 硬化性樹脂:反応不足による樹脂の強度低下の可能性
 ・表面汚染物(付着物)の存在
 ・成形品表面の離型剤の残渣
 ・樹脂内部からの添加剤、オリゴマーのブリードアウト
 ・異物や空隙(空気の噛みこみ、脱ガス)の存在
 ・表面処理(洗浄、コロナ処理、プラズマ処理など)の
  不足や過剰(脆性層の発生)等
検証:DSC,FT-IR,NMR,RAMANなどによる硬化度の確認
 → 界面応力の変化の可能性
  ・熱膨張・硬化収縮
  ・吸収水膨潤応力
  ・結晶化度・配向
検証:KF法, TPD-MS, GCなどによる水分量の確認
   FT-IR, RAMAN, DSC, XRD, 偏光顕微鏡などによる
   結晶状態の確認
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カテゴリー

材料・素材

分類

高分子材料