08/23/2022
No.0617 リサイクル材の分析 ~ガラス繊維強化ナイロン中の不純物分析~
リサイクルポリマー中には、ポリマー変性物や低分子量不純物が存在する可能性があり、それらが原因で成形不良や変色、接着不良などが生じる可能性がある。今回、ガラス繊維強化ナイロンのリサイクル材中のポリマー構造、低分子不純物について評価したので、その事例を紹介する。
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試料 【ガラス繊維(GF)強化ナイロン6】 |
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ポリマーの分子量 【GPC】 |
✔ 分子量に大きな違いはなし。 |
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ポリマーの構造 【13C NMR】
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✔ ポリマーの構造に関しては、主骨格、微量成分、末端構造まで大きな違いはなし。 |
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加熱時発生ガス 【TD-GC/MS】
✔ リサイクル材Bでは、添加剤の分解物と予想される成分や離型剤と推定される脂肪酸が検出された。 |
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添加剤の定性分析 【高分解能LC/MS】
✔ LC/MS測定の結果、リサイクル材Bでは、Irgafos 168が検出 → この分解物が発生ガスとして検出。 |
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カテゴリー
自動車, IT機器, 材料・素材, ライフサイエンス
分類
高分子材料, 有機材料・化成品, 加熱発生ガス, 複合材料