10/07/2014
No.0208 細胞増殖活性評価(自己免疫疾患誘導因子TNFαを例として)
抗体医薬を含む抗癌剤スクリーニング法の一つとして、癌細胞増殖阻害試験がある。この方法では、ヒト由来癌細胞株の増殖阻害試験を行い、抗がん薬剤がどの程度有効性を示すか測定することを可能にする。当社では、生細胞由来ATPを高感度測定することにより、従来法では検出できない癌細胞増殖阻害効果の違いも検出することが可能である。
CytoTiter-Glo reagent datasheetより転載
www.promega.com
実施例1:TNFαによる癌細胞増殖阻害効果について検討した
384ウェル白マイクロプレートに癌細胞株を播種 |
| ↓24時間培養(37℃ , 5% CO2) |
ヒトTNFαを添加 (0~2500 ng/mL) |
| ↓48時間培養(37℃, 5% CO2) |
細胞増殖率を測定 |
使用細胞株:ヒト乳癌細胞株MCF7
(理研細胞バンクより入手)
ヒト乳癌細胞株はTNFα濃度依存的な生細胞由来ATP量の低下、すなわち細胞増殖抑制効果を示した。
実施例2:TNFαと抗がん剤アクチノマイシンDの癌細胞増殖阻害相乗効果について検討した
384ウェル白マイクロプレートに癌細胞株を播種 |
| ↓24時間(37℃, 5% CO2) |
ヒトTNFa (2.5 μg/mL)添加
およびアクチノマイシンD (1 μg/mL)添加 |
| ↓48時間(37℃, 5% CO2) |
細胞増殖率を測定 |
ヒト乳癌細胞株はTNFα濃度依存的な細胞増殖抑制を示し、さらに抗がん剤との併用でその効果は増強した。
実施例3:TNFαによる癌細胞増殖阻害効果の薬剤による解除
384ウェル白マイクロプレートに癌細胞株を播種 |
| ↓24時間培養(37℃ , 5% CO2) |
ヒトTNFαを添加 (200 ng/mL)
および
抗TNFα抗体またはTNFα阻害剤を添加 (5 μg/mL) |
| ↓48時間培養 (37℃, 5% CO2) |
細胞増殖能を測定 |
抗TNFα抗体は,TNFα依存的な細胞増殖抑制を有意にブロックした
カテゴリー
ライフサイエンス , バイオ
分類
セルベースアッセイ(CBA)