12/03/2018
No.0367 リポソーム製剤の特性評価
標的部位への医薬品の選択的な送達や生体内安定性の向上などにより、副作用の軽減及び有効性の向上を目指す革新的医薬品の一つとしてリポソーム製剤がある。リポソーム製剤の開発に関するガイドラインに従い、リポソームの粒子としての特性や脂質二重膜としての特性を調べたので紹介する。
リポソーム製剤の開発に関するガイドライン
薬生審査発0328第19号 平成28年03月28日
リポソーム製剤の薬物動態や特性、安定性を明らかにすることが定められている。リポソームの粒子径分布、表面電荷、形態・構造はリポソームの標的組織や細胞内の分布に関連する。脂質二重膜の相転移温度は、内包薬物の放出性や、リポソーム製剤自身の安定性に関連する指標である。
粒子径分布
動的光散乱法によって測定。
リポソームの調製
DPPCやPOPCを主成分としたリポソームを公知の方法に従い調製した。
数mg~数百mgスケールで調製可能。Extrusionによるサイズ調整も可能。 | |
表面電荷(ゼータ電位)
Anion及びCationリポソームのゼータ電位のpH依存性
脂質二重膜の相転移温度(DSC)
DPPCリポソームの昇温曲線
形態・構造
基板上のリポソームのAFM像・リポソームのクライオTEM像
カテゴリー
ライフサイエンス , 医薬
分類
医療機器・医療材料, 創薬研究支援, 安定性試験, 脂質