03/15/2023
No.0655 TOF-SIMSによるフィルム残渣の分析
シリコンウェハに保護フィルムを貼付すると、フィルム由来成分がウェハ表面に残る場合がある。フィルム由来成分評価のため、TOF-SIMSで分析を行った例を示す。TOF-SIMSは、試料最表面の極微量付着物を高感度に検出できるため、微量残渣の特定に有用である。
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TOF-SIMS表面分析 |
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フィルム剥離後のSiウェハ表面を測定
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スペクトル比較による残渣成分同定
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保護フィルムが貼付されていたシリコンウェハからは粘着層として使用されるアクリレート、滑材として使用されるステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドや、可塑剤として使用されるフタル酸エステルが検出され、保護フィルム(粘着層)由来成分が転写されていることがわかる。 |
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ピーク強度比較
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総正2次イオン強度で規格化したピーク強度の比較(右上図)からも、保護フィルムの貼付により添加剤由来のピーク強度上昇が認められ、添加剤の転写が確認される。 |
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カテゴリー
自動車, IT機器, 材料・素材, 半導体・実装, ライフサイエンス
分類
高分子材料, 有機材料・化成品, 電子・機能性材料, LSI・IC・メモリ, 実装・パッケージング, MEMS・センサ・TSV, 診断薬・検査機器・バイオセンサ, 異物