09/29/2021
No.0492 充放電
in situ
XAFSによる正極活物質の状態分析
試料に電位をかけてXAFS測定することにより、注目する元素の価数や配位環境の電位による変化を追うことができる。
今回はラミネートセルを用いて正極活物質中の遷移金属を評価した例を紹介する。
充放電
in situ
XAFS (測定原理)
(正極シートでは軟X線XAFSによる表面分析も可能)
充放電
in situ
XAFSの評価例
正極活物質中の遷移金属について充放電時の価数、構造変化を評価
試料
セル :積層型ラミネートセル
正極 :Li(NiMnCo)O
2
(Ni:Mn:Co=5:3:2)
負極 :グラファイト
電解液:EC/DEC (1/1) + 1MLiPF
6
ラミネートセルの充電曲線
・ 充電しながら連続でXAFS測定
・ 測定は各元素ごとに実施
(NiとCoは同時に測定)
【 Ni 】
Ni
K
端XANES
充電によってNi
3+
➝ Ni
4+
Ni
K
端FT-EXAFS
一部のNi-O結合距離が変化 (この変化はNi価数変化に依存)
【 Co 】
Co
K
端XANES
顕著な価数変化はなし
Co
K
端FT-EXAFS
顕著な構造変化はなし
(Mnは価数、構造ともにCoと類似の傾向)
充放電
in situ
XAFSを用いることで、正極の詳細な化学状態・構造評価が可能となる
カテゴリー
自動車, 電池
分類
リチウムイオン電池
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