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07/11/2019

No.0373 ペプチド微量分解物の構造解析

中分子であるペプチドは次世代医薬品として注目されており、品質安定性の確保のため、分解物・不純物の構造解析が重要である。TRCは低分子医薬品原薬、製剤などの微量成分の分取・構造解析技術及びペプチド合成技術の両方を保有している。それらの技術を駆使し、質量分析及び核磁気共鳴装置を用いて、Ghrelinm(1-8)の微量分解物を構造解析した例を紹介する。

Ghrelin(1-8)分解物のHPLC分析

加水分解
Ghrelin(1-8)
アミノ酸配列:GSS(octanoyl) FLSPE  
(Monoisotopic Mass :948.4804) 
Ghrelin(1-8)のHPLCクロマトグラム(検出波長220nm)
14.901分の分解物を自動分取装置(SPE)で分取

LC-MSによる構造解析

MS/MS測定
Ser(octanoyl)がβ脱離しデヒドロアラニンに
変化したと推測(-C8H16O2: 理論質量144.1150)

NMRによる構造解析


分解物のROESYスペクトル

デヒドロアラニンのプロトンと隣接するフェニルアラニンのアミドプロトンのROE相関を観測
デヒドロアラニンのプロトンシグナルを観測

分析機能と原理


カテゴリー

ライフサイエンス , 医薬, バイオ

分類

創薬研究支援, 構造決定・特性解析, バイオ医薬品, ペプチド合成