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08/07/2020

No.0427 高感度NMRとMALDI-MSを用いた高分子量ポリマーの末端解析

高感度NMRとMALDI-MSを用いてポリマー末端基の構造解析を行った。MALDI-MS測定からは末端基ユニットの分子量情報が得られ、高感度NMR測定からは末端構造を推定することが可能である。本事例では、高分子量ポリスチレンの末端の構造推定を行った結果、末端はn-ブチル基と推定され、さらにピーク面積比から平均分子量まで概算ができた。

MALDI-MS測定による分析
ポリマーの繰り返し単位と末端基に関する分子量情報が得られる
両末端基の式量の合計は、58Daと推定

末端基の分子量情報を得ることが可能
     Fig. 1 ポリスチレンのMALDI-MSスペクトル

高感度NMR測定による分析



  Fig. 2 ポリスチレンの13C NMRスペクトル           Fig. 3 ポリスチレンの13C NMRスペクトル(高磁場側拡大図)
 片末端はn-ブチル基であることが判明さらにピーク面積比の計算から分子量を概算した結果、GPC測定にて算出した値と一致
末端基の構造解析が可能さらに分子量約10万の高分子量ポリマーの平均分子量の概算も可能
高感度NMRを用いることより、分子量約10万の高分子量ポリマーの末端構造解析が可能である

分析機能と原理


カテゴリー

IT機器, 材料・素材, ライフサイエンス

分類

高分子材料, 有機材料・化成品