close

09/25/2014

No.0061 導電性接着剤の有機組成分析

導電性接着剤は、鉛やフラックスなどによる環境問題の観点からハンダ代替材料として注目を浴びている。ここでは各種の導電性接着剤のうち、TAB実装、高密度実装に使用される異方導電性接着剤について、実装前の未硬化物について分析した例を紹介する。なお、同様な分析手順により、アンダーフィルなどの液状封止樹脂についても分析が可能である。

実装前の未硬化物の分析

(1)分析手順

分析手順

(2)溶剤、シランカップリング剤の分析 溶剤は、硬化性、塗布作業性を調整するために配合され、シランカップリング剤は、バインダーと導電フィラーの密着性向上のために添加される。いずれも低分子量化合物のため熱脱着GC/MS測定により同定可能である。

熱脱着GC/MS測定のトータルイオンクロマトグラム(TIC)

熱脱着GC/MS測定のトータルイオンクロマトグラム(TIC)

溶剤、シランカップリング剤の分析

(3)バインダーの分析 バインダーは、耐熱性向上のため多官能エポキシが使用されることが多い。 抽出物(溶媒抽出1)のGPC分取物のIR、NMRスペクトルより各構成成分の同定を行うことができる。

分析機能と原理


カテゴリー

IT機器

分類

電子・機能性材料