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11/14/2016

No.0311 SiC MOSFETの応力,キャリア分布,結晶欠陥評価

SiC先端パワーデバイスにおいて現状の課題として、(1)ゲート酸化膜の信頼性向上、(2)エピ膜の結晶欠陥低減、(3)イオン注入プロセス最適化、(4)パッケージング技術の向上、が挙げられる。SCM、CL、ラマン分光、FT-IRを用いることで最適化を加速することができる。

パッケージ品のゲート酸化膜膜質評価 (FT-IR法)

•パッケージ品について、開封後にFT-IR法を適用することで酸化膜の膜質評価が可能である。
•層間膜は、上層がPSG (phosphoilicate glass)、下層がUSG (undoped silicate glass)の2層構成である。
•ゲート酸化膜については、SiC基板界面付近でピーク位置がシフトしており、酸素量が減少している可能性が示唆される。

ゲート近傍のキャリア分布、結晶欠陥評価 (SCM, CL)

•SCM法によりSiC素子のキャリア分布を可視化できる。
•L1線は点欠陥 (DI:SiとCのアンチサイト) に由来すると考えられている。 CL法によりSiC中の結晶欠陥を可視化できる。本試料では、イオン注入により生じた点欠陥がアニール処理でも消失せずエピ層全体に拡散している。

はんだ接合、デバイス局所構造の応力評価 (ラマン分光法)

ラマン分光法により素子の残留応力を評価できる。
本試料では、はんだ接合界面で100 MPa程度の応力が生じている。 また、素子ゲート近傍には各種プロセス起因の残留応力が生じている

分析機能と原理


カテゴリー

半導体・実装

分類

実装・パッケージング