07/26/2017
No.0327 医薬品中の元素不純物の分析 (ICH Q3Dガイドライン)
医薬品の元素不純物ガイドライン(ICH Q3D)において、製剤アプローチ(オプション3)で評価する場合、対象元素の定量には適切にバリデートされた試験法を用いる必要がある。当社では、USP<233>に準拠したバリデーションが実施可能であり、経口製剤、大容量注射剤及び皮膚外用剤における実施例を示す。
分析方法
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経口製剤のバリデーション |
最大一日摂取量を10gとした経口製剤について、ICP-QMSを用いたバリデーションを実施した。
試料には市販の錠剤を用い、クラス1元素、クラス2A元素及びPdについて、許容濃度に対して10%~150%の範囲で添加試料を調製し、添加回収率(n=3の平均値)及び相対標準偏差(n=6)を求めた。 |
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大容量注射剤のバリデーション |
最大一日摂取量を2Lとした大容量注射剤について、ICP-SFMSを用いたバリデーションを実施した。
試料には、高カロリー輸液を想定したモデル輸液を用い、経口製剤と同様に添加回収率及び相対標準偏差を求めた。大容量注射剤は許容濃度が小さく、装置に導入する溶液はさらに10~100倍に希釈されるため、ICP-QMSでは測定困難な元素もある。 |
モデル輸液:20% ブドウ糖、0.1%~0.2% NaCl、乳酸Na、KCl、KH2PO4 |
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皮膚外用剤のバリデーション |
皮膚外用剤について、ICP-OESを用いたバリデーションを実施した。試料には白色ワセリンを用い、許容濃度は、経口製剤PDEを用いて、経皮バイオアベイラビリティ5%(0.05)及び保持係数=1で調整し、1日使用量を4gとして設定した。 |
許容濃度:Q3Dトレーニングモジュール1の局所顔用クリーム参照 |
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分析機能と原理
カテゴリー
ライフサイエンス , 医薬
分類
創薬研究支援, 安定性試験