12/08/2015
No.0270 超音波映像装置(SAT)よる物質内部の非破壊観察
当社では、超音波映像装置(SAT)を新規に導入した。本装置では、物質境界の音響インピーダンス差に起因する超音波の反射を非破壊で検出する。特に固体材料と空気の界面では非常に強い反射が起こるため、材料中のボイドやクラック、接着層の剥離等を高感度に検出・画像化できる。
●導入装置の概要
最大走査範囲 | : | 350 mm×350 mm |
空間分解能 | : | 10~100 μm
(超音波の周波数や試料等に依存) |
●本手法の特徴
| 超音波 | X線/X線CT |
非破壊 | ○ | ○ |
薄い試料
(~100μm) | ◎ | ○ |
厚い試料
(5mm~) | △ | ○ |
得意とする
測定対象 | ボイド、クラック等の
空気層を含む試料 | 構造が複雑な試料 |
他の非破壊観察手法と比べると、本手法は材料中の空隙等、物質の連続性に敏感な手法である。
●観察例:SDメモリーカード
音響インピーダンスの異なる材料界面では、超音波の反射が起きその部分が白く観察される。
反射時間の異なるエコーを検出、マッピングすることで、試料表面から内部までの構造を可視化することができる(左図)。
カテゴリー
材料・素材
分類
複合材料