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09/24/2014

No.0030 OLEDパネル内の封入ガス成分および出ガス成分評価

有機EL素子は、水分による劣化が懸念されるため、缶封止などの対応がとられる。なお、缶内に封入されたガス成分や、保管温度を変化させた時の出ガス成分などを同定手法として、TPD-MS法が有効である。
下図に、1inchのモノクロ有機EL素子のガラス缶封止内の封入ガスと、温度を変化させた時に発生するガスをTPD-MS法を用いて調べた結果を示す。本手法は、封入ガスを採取するため、特殊なセルを独自に作製し、評価している。

温度による水分放出量の違い

温度による水分放出量の違い

放出ガスの比較

室温
100℃
m/z=28 (N2)
29.0 μl
28.4 μl
m/z=32 (O2)
n.d.
0.3 μl
m/z=18 (H2O)
0.01 μl
0.2 μl

封入ガス成分は、室温ではほぼ窒素のみであったが、100℃では水分や酸素が含まれていた。ゲッタからの再放出などが考えられる。



分析機能と原理


カテゴリー

IT機器

分類

有機ELディスプレイ