07/31/2020
No.0420 LC/HRMS, LC/CAD同時分析による未知微量成分の定性・半定量メニュー
LC/HR (High Resolution) MSおよびMS/MSは、未知成分の構造解析に有効である。また、化学構造に依存しない応答性を有する荷電化粒子検出器（CAD：Corona Aerosol Detector）は未知化合物の半定量分析に有効である。当社でのクロマト分離技術と組み合わせることで、LC/HRMSによる定性とLC/CADによる半定量の同時分析が可能になった。
LC/HRMSとLC/CADの同時分析（定性・半定量同時分析）の装置構成、分析事例
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成分分離  | 検出（定性・半定量） |
HPLC（高速液体クロマトグラフ）
移動相ポンプ 固定相カラム | |
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| Orbitrap MS（高質量分解能質量分析装置） |
CAD（Corona Aerosol Detecor） |
| ＜ LC/HRMS, LC/CADの同時分析事例 ＞ | |
・ ポリマー中の添加剤変性物、変色成分
・ 化成品中の標準品入手が困難な他社品成分
・ 繊維・フィルムに付着した微量汚染成分
・ 溶媒への樹脂由来溶出・汚染成分
未知の難揮発性成分（沸点350℃以上）について、同一化合物を標準品に用いなくても半定量が可能※
※検出下限：測定溶液中数ug/mL程度（数ng程度） |
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分析事例（ポリマー分解物の定性・半定量分析）
| 試料：運転劣化後の燃料電池電解質膜（Nafion） → 溶媒抽出物をLC/HRMSで定性、LC/CADで半定量 |
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| 試料溶液（劣化試験後電解質膜）のクロマトグラム |
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ポリマー劣化成分の分析結果まとめ
| Nafion （ポリマー構造） | |
| Nafionから、側鎖由来成分が複数検出（劣化成分A～D）
※ICでF-, SO42-も検出
ポリマーの分解機構として、（フッ素およびスルホン酸の脱離に加えて）側鎖エーテルへの酸素ラジカル攻撃を起点とした、加水分解が起こっていると推定 |
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ポリマー劣化成分の定性と半定量結果より、主要な劣化反応の考察が可能
分析機能と原理
カテゴリー
自動車, IT機器, 材料・素材, ライフサイエンス
分類
高分子材料, 有機材料・化成品