12/27/2021
No.0563 ESRスピントラップ法による活性酸素測定
活性酸素・フリーラジカルは、物質のみならず生命や環境分野でも広く計測、評価されている。活性酸素(・OHと・O2-)のような不安定ラジカルを検出するためには、ESRスピントラップ法を用いる必要がある。ESRスピントラップ法は室温で溶液中に発生する・OHと・O2-の同定、定量が可能である。
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ESRスピントラップ法 |
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短寿命ラジカルをスピントラップ試薬で捕捉して比較的安定なラジカルアダクトを生成させ、ESR(電子スピン共鳴)法を用いて検出する。
➡ トラップしたラジカル種の同定、定量が可能
➡ ラジカルアダクトの検出下限は約 10-7 mol/L
DMPO DMPO-OH
(長寿命)
DMPO と ・OH の反応式
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次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)水中に発生する・OHラジカルの測定
次亜塩素酸ナトリウム水や電解次亜塩素酸水は殺菌力が強く、手指の消毒や器具・環境・食品の殺菌などに使用されている。水溶液中には・OHが存在し、殺菌に寄与していると言われている。
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DMPO添加(NaOCl濃度 = 46 ppm)
| DMPOとCYPMPOの比較(NaOCl濃度 = 230 ppm)
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カテゴリー
電池, 材料・素材, ライフサイエンス , バイオ
分類
燃料電池, 光触媒・触媒, 高分子材料, 医療機器・医療材料, 再生医療/培養装置・培地・試薬, 診断薬・検査機器・バイオセンサ, 低分子(天然物、生理活性物質), 着色・変色