06/08/2015
No.0239 分子量だけじゃないGPC!
-サイズ、分岐、組成分布-
GPC(SEC)は平均分子量・分子量分布を求める手法と認識されている。しかし、 DLS、MALS、VISCO等各種検出器を用いることにより、分子量のみならず、溶液中での分子サイズや分岐度解析、共重合体の組成分布解析が可能である。
●各手法の特色
手法 | 得られる情報 |
GPC-MALS-DLS
(多角度光散乱検出器
-動的光散乱検出器)
※DLSはバッチ式でも使用可能 | ▼絶対分子量
▼Rg(回転半径)
▼Rh(流体力学的半径) |
GPC/FT-IR
(赤外分光光度計) | ▼混合物ピークの切り分け
▼組成分布 |
GPC-MALS-VISCO
(多角度光散乱検出器
-粘度検出器) | ▼絶対分子量
▼Rg、Rh
▼極限粘度
▼分岐度 |
●DLS検出器を用いた溶液中分子サイズの測定
DLS(動的光散乱)検出器により溶液中の分子サイズ(Rh)を約1 nm~測定可能
●GPC-MALS-VISCOによる分岐高分子の測定
【粘度検出器(VISCO)内部】
|
● 極限粘度、Rh、Mark-Houwink plot
が得られる
● 直鎖/分岐ポリマーの比較、分岐度の
解析が可能 |
|
粘度検出器から得られた比粘度より、
各溶出時間における極限粘度[η]を算出。
log([η]) vs. log(M ) から成る
Mark-Houwink plotが作成できる。 |
| 直鎖/分岐高分子それぞれの極限粘度[η]から
分岐パラメーターgbを算出。
b = 1.5 として、4官能ランダム分岐理論より
1分子あたりの分岐点数λM を求めた。 |
●GPC/FT-IRによる組成分布解析
溶出時間ごとのFT-IRスペクトルを取得。混合物ピークの切り分け、組成分布解析が可能
分子量によって共重合組成に
バラつきが見られる。 | 試料:スチレン/アクリロニトリル
(ST/AN)共重合体
(カタログ値: AN = 30 %)
構成成分に特異的な波長の
時間変化から組成分布を解析。 |
分析機能と原理
カテゴリー
材料・素材
分類
高分子材料