close

10/02/2014

No.0156 次世代半導体向けカーボン新材料の評価

カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン等のカーボン系新材料がいわゆるBeyond CMOSの分野で有力な材料として活発に研究されている。デバイスへの応用に向けて重要となるCNTの密度評価やグラフェンの層数・結晶性の評価に、電子顕微鏡やラマン分光法の技術が適用できる。

TEMによるカーボンナノチューブビアの評価

CNTビアは、現行のCuビアを代替することが可能な構造として、脚光を浴びているが、そのためには密度を出来るだけ向上させる必要がある。 そのため、CNTの分布密度評価は非常に重要な評価項目である。当社で独自に考案した輪切り法を用いることで、CNTの密度のオーダーを正確に見積もることができるようになった。また、層数の評価も可能である。

Si基板上に成長させた密度の異なるCNTの平面TEM観察結果

Si基板上に成長させた密度の異なるCNTの平面TEM観察結果

CNTビアのTEM観察結果

CNTビアのTEM観察結果


(a)平面(全体像)、(b)平面(拡大像)
(c)断面(全体像)、(d)断面(拡大像)

断面+平面TEM観察でビアの3次元形状を把握することができる。
以上、サンプルご提供:(株)富士通研究所 ナノエレクトロニクス研究センター



へき開法で作製したグラフェンの評価

SiO2上にへき開法で作製したグラフェンの層数、結晶性などの評価を実施した。

その結果、非常に薄い数層程度のグラフェンが形成されている様子が確認できた。

SiO2上に作製したグラフェンの光学顕微鏡像
AFMラインプロファイル

グラフェンの各領域から得られたラマンスペクトル

グラフェンの各領域から得られたラマンスペクトル

領域①では2Dバンドのピーク波数および形状から判断すると、1層である可能性が高い。



グラフェンの断面TEM像

観察領域では主に2層グラフェンが観察された。
サンプルご提供:東京大学大学院工学系研究科 鳥海・喜多・長汐研究室

分析機能と原理


カテゴリー

材料・素材

分類

ナノ材料