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07/20/2022

No.0615 粘着剤の粘着特性と粘弾性

粘着剤は被着体に濡れる流動性と剥離に抵抗する性質が必要とされるため半固体材料であるが、その特性把握のためにはテクスチャ―アナライザーや動的粘弾性測定が有効である。当社では充実した装置ラインナップがあり、条件の最適化によって、知りたい情報を提供可能である。

P02368.pdf
湿布薬の粘着特性(テクスチャ―アナライザーを用いたタック力と粘着力試験)
●市販の湿布薬 2種(A社品、B社品)
                 

◎タック力 (≡軽い力で短時間に被着体に接着する力)

< プローブタック試験 >
◎粘着力 (≡引き剥がす際に要する力)

< 180° ピール試験 >
     

剥がれやすい湿布薬(B社品)は粘着力、タック力共に小さいことがわかる。
 
テクスチャ―アナライザーでは、90° ピール試験、プローブタック試験の治具形状・サイズを変えて実施することができる。
          ↓
  実際の変形条件に合わせた材料の数値化が可能。

粘着テープの粘弾性挙動(動的粘弾性測定による粘弾性-周波数依存性)

●市販の両面テープ 2種(普通タイプ、強粘着タイプ)
< 動的粘弾性測定 >
強粘着タイプは周波数依存性が明瞭。tanδも大きい。(=流動しやすく、加えられた力を緩和させやすい)
 
強粘着タイプは基材にアクリルフォームを使用しており、変形に対するエネルギー吸収を大きくする狙いがあると推察される。

カテゴリー

材料・素材, ライフサイエンス

分類

高分子材料