close

06/21/2022

No.0608 抗体不要!質量分析によるタンパク質の定量

当社では、安定同位体標識ペプチドを標品としたLC/MS/MSによるタンパク質の定量及び解析を受託している。抗体を用いた定量とは異なるアプローチにより、ELISA用のタンパク質標品等の定量値に対する信頼性が向上し、標準品の規格設定にも利用できる。

P02351.pdf

本手法の特徴                              本手法の適用分野・事例

・ 抗体が不要
・ 安定同位体標識ペプチド標品の合成も ワンストップで受託可能
・ 信頼性基準等のレギュレーションに対応
・ 高い選択性により、複数種類のタンパク質を網羅的に高感度定量が可能
・ 複雑なマトリックス試料でも分析可能
・ 製薬、食品、体外診断薬等の開発
・ 抗体を使用できないタンパク質の定量
  (変性した試料や類似配列のアイソタイプが多い場合、等)
・ 目的タンパク質の定量値設定
・ 特定の翻訳後修飾の定量

MSによる定量分析の流れ
① 定量対象ペプチドの選定
 ・ 試料の前処理
 ・ LC/MS/MS (DDA)
 ・ ペプチド同定計量一覧の出力
 
  
 前処理、酵素消化
    ↓
 LC/MS/MS(DDA)目的タンパク質内のペプチドを網羅的に検出
    ↓
 検出強度、配列特異性を考慮し定量に適した配列を選択
     
     高性能質量分析計(Thermo Scientific)
       
 
② 安定同位体標識ペプチドの設計と合成
 ・ 標識アミノ酸残基の選択
 ・ アミノ酸組成分析によるペプチド絶対定量
 
    
  * 最適な標識位置を選択し、ペプチド設計・合成
  * 適切な条件でのペプチドの分注・保存
  * 酵素消化効率の評価
 
       
 
③ 定量分析
  ・ LC/MS/MS (PRM)
    - 測定条件の最適化
    - 検量線の作成
 
 
 濃度既知の安定同位体標識ペプチドと試料を混合
     ↓
 前処理、酵素消化
     ↓
 LC/MS/MS測定
 PRM(並列反応モニタリング)法
 標品と試料の検出エリアから試料タンパク質の存在量を計算

     標品ペプチド    試料
 


カテゴリー

ライフサイエンス , 医薬, バイオ

分類

創薬研究支援, タンパク質