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12/08/2015

No.0269 新規GDMSを用いたSiC材料の不純物分析

GDMSは固体試料における不純物の全元素半定量分析が可能な手法である。新規に導入したGDMSはパルスDCグロー放電により薄膜の深さ方向分析も可能である。

●主な不純物の深さ方向分析手法

Dynamic-SIMS
TOF-SIMS
GD-OES
GD-MS
深さ分解能
空間分解能
深いデプス
検出感度
△~○
定性
試料形状
(粉末、粒、不定形)
△~○
有機物

GDMSの特徴:高感度、全元素標準試料なしで半定量可能

●新規導入 パルスGD-MS装置の特徴
 
・スパッタ速度が速く、無機物のバルク分析や100 μm以上のデプスプロファイルが可能
・100 nm深さ分析能でのデプスプロファイル分析や薄膜分析

●SiC粉末のバルク分析事例

市販されている濃度既知の標準物質(SiC粉末)について全元素分析を行い、下表に示す分析値が得られた。GDMSで得られる結果は半定量値であるが、赤字で示す元素は括弧内に示す標準物質の保証値とよく一致した。

SiC粉末のバルク分析事例

SiC粉末のバルク分析事例(単位:weight ppm )


●SiCエピ膜の深さ方向分析事例

SiCエピタキシャル膜にアルミニウム(Al)を多段イオン注入した試料について深さ方向分析を行なった結果を示す。Al以外にFe, Crなどが検出されており、ほぼ全元素を一斉分析することが可能である。また、パルスDCグロー放電により、これまで成し得なかった深さ分解能でのデプスプロファイルの取得が可能である。

SiCエピ膜の深さ方向分析事例

SiCエピ膜の深さ方向分析事例



カテゴリー

材料・素材

分類

電子・機能性材料