07/29/2014
No.0001 液晶ディスプレイ中の気泡のラマン分析
ラマン分光法では発生した気泡をサンプリングして測定するために、気泡そのものの組成情報を得ることができる。通常、目視可能な大きさの気泡(数百μm以上)を対象としてサンプリングおよび測定を行うが、ここでは、目視できない大きさの微小気泡に対して評価を行った例を示す。以下は液晶パネルに熱処理を加 え、パネル内に発生した気泡を分析した結果である。
試料前処理
試料前処理
ラマン分析
ラマン分析
濃度比 % (体積比) |
| サンプルA | サンプルB |
CO2 | 1.8 | 1.6 |
O2 | 0.9 | 4.6 |
CO | 3.6 | 1.2 |
N2 | 92.6 | 91.8 |
CH4 | 0.1 | 0.1 |
H2O | 0.3 | 0.4 |
H2 | 0.7 | 0.2 |
サンプルBでは酸素量が若干大きく得られているものの(サンプリング誤差による空気の混入)、サンプルAと同等の成分が概ね一致する組成比で検出されてい ることが確認できる。これにより、パネル内に潜在する微小気泡に関する情報を得ることができ、気泡発生のメカニズムを考察する上で重要な知見となる。
分析機能と原理
カテゴリー
IT機器
分類
液晶ディスプレイ