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02/17/2021

No.0457 LEISによる粉末上極薄膜の被覆率評価

LEISは表面第1層のみの元素情報が得られる、唯一の表面分析手法である。下地の影響を除いた、極薄膜の表面被覆率評価が可能となる。

LEIS : Low energy ion scattering

      Cu粉末上SiOx膜、及びCu ref.のLEISスペクトル
Cu粉末上SiOx膜のLEIS分析

    Cu粉末にSiOxを2条件で被膜
    Cu、Siの信号強度からSiOx被覆率を評価
    酸素原子クリーニングにより表面汚染を除去


 SiOx被覆率の定量結果

    条件1:表面がほぼSiOx膜によって被覆されている。
          この被膜の厚みは4 nm以上と推定される。

    条件2:被覆率が低く、Cu露出面が多い。

     SiOx成膜条件と、最表層CuOの割合の比較
LEIS分析による被覆率評価の特徴
表面第1層のみの情報:XPS、TOF-SIMSでは被覆が薄い場合、完全に被覆されている場合(条件1)でも、下地(Cu)の信号が検出される。
 LEISでは条件1、2の違いが明確となる。
ビーム径 1 mm  :  局所情報ではなく、 粉末の平均情報が定量的に得られる。

                       粉末上極薄膜の完全性が、定量的に評価できる

カテゴリー

自動車, 電池, 材料・素材

分類

リチウムイオン電池, 排ガス・排ガス触媒, 光触媒・触媒, 金属・無機材料, 電子・機能性材料, ナノ材料