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10/21/2023

No.0677 樹脂中異物分析へのアプローチ2 - 顕微FT-IR、DI-MS、SEM-EDX、顕微ラマン -

当社は異物分析について実績が豊富であり、サンプリングから測定までご要望に応じた各種対応が可能である。マイクロサンプリングおよび複数の測定手法を駆使することにより、樹脂中の様々な異物を同定することができる。

P01496.pdf
異物分析に用いる主な手法
                                          < 試料サイズと適用手法との関係 >

分析事例1:混入物

製造工程における異物の混入は収率低下に繋がるため、混入原因を早期に突き止めることが重要である。アクリルフィルム中に混入した繊維状異物について、顕微FT-IRとDI-MSにより定性を行った。
 

 
 ⇒ 定性の結果、繊維状異物はPETと推定され、ポリエステル繊維の混入の可能性が考えられた。
 IRとMSとのクロスチェックにより、より確度の高い定性結果を得ることができる。

分析事例2:無機物

異物が無機物の場合は、IRやMSでは有効なスペクトルが得られない場合も多い。
3層フィルムの中間層に存在する異物について、SEM-EDXおよび顕微ラマン測定を行った。
 
 
 ⇒ 異物はFe、Niを含む金属酸化物であり、金属腐食物(錆)が混入したものと推定された。
  無機物であれば、異物が1 μmφ 程度でもSEM-EDXにより元素の定性が可能である。

カテゴリー

自動車, IT機器, 材料・素材, 半導体・実装, ライフサイエンス

分類

高分子材料, 有機材料・化成品, 加熱発生ガス, 電子・機能性材料, 複合材料, 実装・パッケージング, 医療機器・医療材料, 異物