太陽光発電モジュールの封止材には経年劣化による黄変が認められる場合があり、光透過性の低下をもたらします。ここでは、黄変など着色分析へのアプローチをご紹介します。
一般的な変色解析の流れ
高分子材料自体の変色は、骨格の一部が変成して共役結合を生成して起こるとされていますが、初期には酸化防止剤など添加剤の劣化による変色も多く認められます。
通常は、共役結合の生成か否か、特徴的な発色団の吸収があるかどうかなどを分光分析により見きわめた後、最適な分析手法の選択を行います。
LC/MS、LC/UVによる着色物の分析例
黄変した試料から、溶媒により黄変物質を抽出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)/質量分析法(MS)、紫外分光法(UV)により分析を行った結果です。 黄変物質は、代表的なフェノール系酸化防止剤であるBHTの変性2量化物と同定されました。 当社では、添加剤の変性物のデータベースを有し、迅速な分析に対応します。
分析機能と原理
カテゴリー
電池
分類
太陽電池封止材