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03/04/2021

No.0462 シングルパーティクルICP-MSによる有機溶媒中の混合ナノ粒子分析

シングルパーティクルICP-MS (spICP-MS)を用いると、ナノ粒子を構成する元素を識別して粒径分布を測定することができる。ここでは有機溶媒中の金属ナノ粒子測定を行った事例として、イソプロパノール(IPA)中のAu粒子およびFe3O4粒子を測定した結果を紹介する。

spICP-MSの概要
特徴
 ・ 溶液中に分散しているナノ粒子金属、金属酸化物など)の粒径分布、粒子濃度がわかる注1), 2)
 ・ 低粒子濃度(~1万個/mL)でも測定可能 注1)
 ・ 複数種粒子が混合していても、元素ごとに識別して測定。
 ・ 短時間で測定できる(1測定1~2分)。
   注1) 溶媒種、測定元素により測定できる粒径・粒子濃度は変動する。
   注2) 粒径は粒子が球形であると仮定して算出。

♦ データ解析の流れ ♦
 
 ① 粒子が検出器に到達した際の信号を検出。
  

測定可能/困難な有機溶媒

測定可能な溶媒
測定が難しい溶媒
IPA、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、NMP、トルエン、PGMEA、PGME など
 室温で固体のもの(フェノールなど)
1245
124512345

IPA中のナノ粒子への適用

●Au粒子標準およびFe3O4粒子標準の測定結果
  
Au粒子とFe3O4粒子を識別して粒径分布を取得可能
●粒径、粒子濃度の異なるAu粒子標準の測定結果
  
50nmと100nmのAu粒子を区別可能

分析機能と原理



カテゴリー

材料・素材, ライフサイエンス

分類

ナノ材料, 異物